おんなじ

 
 
可愛くなりたい
 
めちゃくちゃ好きなのに、つんつんしちゃう。奴はあたしのこと「可愛い」て言ってくれたけど、それはやってる最中の快楽に流されてる状態のあたしじゃなくて?みたいな。やってる最中のあたしはそりゃ素直だけど、普段は奴に対して結構つんつんしちゃって。奴とひっついてる時は大人しいのだけど、ね。可愛くなりたい。しょうがないから職場で倖田來未の“恋のつぼみ”とかリピートかけちゃったりして。めちゃくちゃ好きやもん。つんつんしちゃうのは照れ隠しなの、気付いてるでしょ?この曲かけてる間、何度もこっち見てたの知ってる。好きで好きで目が合わせられなくて、君のことがうまく見れない。とてもね、とても好きだもの。
 
なんて恋かしら、何処かで確かに途切れて居る道を択んでしまうのは何故?奴と奥さんの話を聞いて、偶に傷ついて。奴と同じ名字で、同じ家に住んで、同じ朝、同じ夜、同じ家族、同じ食事、同じ匂い、同じ、同じ、同じ。あたしは奴と違う。全部違う。でも、違う処を見つけるのは好きなの。嬉しくなるよ。少しずつ覚えて、少しずつ分からなくなる感覚でも。もっと、知りたい?どうしてかな、あたし、お話して居たいのに、もうお話したくない。何も知りたくない。君を知れば知る程、あたしの知らない君が増えていくから。職場の君がすべてならいいのに。だめだ、だめ。奴には奥さんが居るのだから、それを前提としてやることやってるんだから、悲しくなる必要は無い。期待するような部位を奴は有して居ないよ。適当に付き合えばいい。好きになったら、傷つくこと覚悟で。出来たら、痛い思いはしたくないよね。
 
思い出せない