あたしは

 
 
あたしは幸せになりたい訳じゃない。
 
貴司さんと付き合うことになりました。日本酒飲み過ぎてやっちまいました。が、その日以来メールを返して居ないあたしに対して貴司さんがキレたのと諦めたのとで、最後のメールが一昨日届きました。返してないけど。奴ともやっちまいました。やっちまった。友達とやっちまったような変な脱力感。暫く思い出す度にぎゃーぎゃー言ってました。やっちまった感で。あんな奴の前であんな…みたいな。大失敗なのかしらねぇ、これ。でも、普段と変わらない感じでした。やる前も最中もやった後も。何かが変わったような空気は丸で無い。丸で無い。そこが問題。あたしにとって重要な処。だって、だから、何回も考えてるけど、あたしはどうすればいいの?お前はどうしたいんだよ。はっきりしろよ、うざいから。みたいな。あたしも奴に好きだなんて一言も言わないけど。「お前とやったとか、一ヶ月前のあたしならありえないんだけど」て言ったら「今は?」とか訊いて来やがるから「うざい」と答えます。あたしに好きと言わせたいのか何なのか、そんなことばかり言って来るけど絶対言わない。言いたくない。凄く言いたくない。「うざい」と答えます。心の底から。奴は軽いから、あたしは少しだって気持ちを渡しちゃいけない。見事に傷つけられるから。うざい、本当にうざい。こんな奴に好きだなんて言いたくないね、一度たりとも。「うざい」と答えます。心の底から。
 
恭助という同じ職場の後輩と最近かなり仲が良い。恭助は少し奴に似て居る処があって、そこにどうやら惹かれてしまったみたい。近付き過ぎて発展し掛ったんだけど、「やっぱ友達が気楽」みたいな感じで軽く流そうとしたら意外にも恭助が押して来て。あいたた。やーめーて、あたし今あんまり強く押されると折れちゃいそうだから。みたいな。だって、だって、だって、でも、だって…ね。奴は無い、と分かって居るのに胸が軋んだりして。「馬っ鹿みたい」と奴にも何度か言って居るのに、何と無く馬鹿なのはやっぱり私だと分かって居て。「奴は無い」が口癖になって来て居るのに、恭助が奴に少し似て居るくらいでくらくらして。だめだ、あたし。恭助と付き合ってもいいんだけど、職場が同じだと厳しいねぇ。奴とやったことは絶対に言えないし、付き合ったら奴は完全に無くなるし。でも、奴に誘われたら断れるかな?…無理だな、みたいな。ぐだぐだぐだぐだ、最悪。奴があたしのことをもっとうまく扱えたらいいのに、下手くそ。sexは悪くなかったけど。最中にあれは奴の癖なのかな?と思った行動があって、それがとても宜しくて。馬鹿だなぁ、あたし。最近は訳も分からず兎に角あたしは馬鹿だなぁ、と思いますよ。奴は無いって。
 
ここ一箇月、本当に毎日飲みに行って居ます。今月は飲み代に20万使って居ます。そんなに使ったかな?とも思ったけど、使ったみたい。来月は色々やりたいことあるから、飲みに行くのは本気で控えようと心に決めて。決めて。決めて…何故か不安。しゃきっとしなきゃ、頑張らないと。仕事仕事!奴はもういいや、と一昨日思った。今年は海に行こう。バイク乗ろう。得意技は“忘れる”だし、奴のことだっていつもみたいに直ぐ忘れるよ。だからって、あたしは特に別の何かを必要としてないみたい。いいことだけど。相変わらずナンパは大嫌いです(はぁと)。
 
楽しいこと大好き、悲しいこと大嫌い。